Archive for 1月 27th, 2010
滝が谷公園ニュース…第18号 2005年11月23日
今年は夏にほどよい降水があり、秋の気温も高目であったことから、例年よりやや遅い11月下旬になって滝が谷公園の紅葉も見頃と
なりました。紅葉を楽しみながら散歩している人と犬を撮らせて頂きました。美しくし隊にとっては、紅葉の季節は落葉拾いの季節
の始まりであります。
竹ほうき、箕、大型袋の「落葉拾い三種の神器(写真左)」を抱えて公園内を駆けずり回り、拾った落葉は廃木を組上げて作った落葉た
め(写真上)に集めます。落葉は1~2年を経て良質の堆肥となり、サクラの肥料などに再利用しています。
12月-2月の活動予定
12月 : 4日、18日 ~ 落葉拾い等 (各15時ー17時)
1月 : 8日、22日 ~ 落葉拾い等 (各15時ー17時)
2月 : 5日、19日 ~ 樹木の追肥等 (各15時ー17時)どなたでもご参加下さい。お待ちしています。
1.「鎮守の森」と大山寺原生林
後述のとおり、土地本来の植生(植物の集まり)である、自然潜在植生を推定しうる有力な「手がかり」が「鎮守の森」である。
日本ではアミニズムと合体し、「木に神が宿る」、「木を切るとタタリがある」などの言い伝えが、土地本来の植生を保存、維持す
る結果につながり、神社や寺がその「拠点」となった。この「鎮守の森」では、基本的に伐採が禁止されてきたため、土地本来の種
の存続、維持が可能となった。新興住宅地である「神の谷」では、「鎮守」そのものが存在しないが、当地では、近傍の「太山寺原
生林」(太山寺の南東斜面林:右図参照)が、立地、直線距離、土壌、気象条件等から潜在自然植生と考えて間違いあるまい。自然植生
にあっては、人間による維持管理は不要である。この原生林は、コジイ、ウバメガシなどの常緑広葉樹で覆われている。滝が谷公園
もまったく手を加えず放置する(この場合、文字通り手を入れないことを意味する)ならば、何年かの後には太山寺原生林と同じ林相
が出現するのである。原生林の形成に要する時間については、残念ながら分からない。この考え方の傍証としては、当公園に自生す
る「アキニレ」をあげることができるであろう。人によって植えられてはいないことが確実なこの木(ツツジの株間など到底人間が植
えたとは考えられないところにある)、鳥の媒介により発芽したことは、ほぼ間違いない。このように自然発生ともいうべき、人の仲
介によることのない、植物の発芽、生育が絶えず繰り返し行われており、例えば火災による裸地化が起きるならば、1年性の草が出た
後、ススキのような多年性の草、陽地性のマツなどが出現し、経年変化により、陰地性の高木などが順次、現れ(専門的には「遷移」
と呼ばれる現象)、最終的には自然植生に戻るのである。
2.「白砂青松」と「松竹梅」
日本の代表的な風景といわれる「白砂青松」であるが、マツの生育環境は限定される。マツは陽木であって、日照がなければ生育で
きない。しかも代表的な生育場所は、尾根筋や急斜面地などの貧栄養の土壌である。宮城県の松島のように、小島の狭小な頂に生え
るマツが典型例である。マツは、富栄養化したところや直射日光を受けないところでは、枯死する。タケ(モウソウチク)は、250年
ほど前に中国から輸入された外来種である。ウメも同じく中国からの外来種である。外来種であるという理由で、排除することもい
かがとは思うが、日本の固有種でないことは確かであり、維持管理に手間がかかることは、事実である。
(次号に続く)
滝が谷公園ニュース…第17号 2005年9月11日
今年も台風シーズンが到来。昨年の台風では滝が谷公園でも樹木が倒れるなどの被害がありましたが、この機会に防災の観点から公園
が果たす役割について改めて考えてみます。そもそも滝が谷公園は、地下に幹線道路トンネルが通っており、周辺住宅を騒音振動(それ
ほど気にならないものの)から守っているという側面がありますが、防災という観点での特筆すべき経験は何と言っても阪神大震災後の
4年間(95年4月~99年9月)、グラウンド部に約50戸の仮設住宅が建てられたことです。 仮設住宅は夏暑く冬寒く、また住まれた方も旧
市街地からニュータウンへの突然の環境変化と問題もはらんでいましたが、心ある仮設の方々がこの公園に親しみを感じ、清掃や花植
えなどを行って下さったことが、それまで広過ぎるが故にあまり住民による手入れが行われていなかった公園の手入れを自分たちでや
ろうという私達美しくし隊の活動の原点となりました。また97年春に友が丘で発生した連続児童殺傷事件では、公園が犯罪の現場とな
ったことから現場から10km近く離れた当公園でも急遽樹木の下枝刈りが徹底的に行われました。 この経験はともすれば公園が防犯の
盲点となり得ることを周辺住民の心に深く刻みました。このグラウンドに6年前まで震災仮設住宅があったニュータウンの高台に位置
する神の谷地区で今後想定される災害としては、阪神大震災と同程度以上の地震(南海地震)と住宅火災が挙げられ、万一の際この公園
は、再度仮設住宅の用地や、防火拠点として活用されることが予想されます。この公園の特徴は、甲子園球場と同じ広大な面積が豊か
な緑に囲まれていることですが、小学校と未利用空き地が隣接していることもあります。少子高齢化の進行に対応して、小学校への福
祉施設の併設や空き地の有効利用が行政でも検討されているようで防災としての公園の役割を考える上では、当然そうした動きも取込
んでいく必要があるでしょう。私達美しくし隊が行っている、草刈り、植樹、下枝払いなどは防災という観点よりも、地域の居住性向
上、防犯という役割が大きいといえますが、万一この公園が防災拠点として活用される場合は何ができるのかを常に心に留めておきた
いと考えています。
9月-11月の活動予定
9月 : 4日、18日 ~ 草刈り等 (各16時ー18時)
10月 : 2日、16日 ~ 草刈り等 (各15時ー17時)
11月 : 6日、20日 ~ 落葉拾い等 (各15時ー17時) どなたでもご参加下さい。お待ちしています。
連載:「滝ケ谷」のルーツを探る
大倉山図書館の2Fには、ポートライナーや市営地下鉄などの建設記録が並んでいるコーナーがありますが、
その中に「神戸市新交通システム調査(須磨ニュータウン線)」という報告書があり「須磨に新交通などあったか?」と不審に思いつつ中
身を読むと、この神の谷にポートライナーのような新交通システムを建設する構想があったということが書かれていました。
この調査は昭和50年に運輸経済研究センターという財団法人が行ったもので、名谷駅を拠点駅として神の谷、白川、竜が台、そして南
落合の各地区へ伸びる新交通線が成立するかどうかの検討が行われています。 名谷駅から神の谷へ延びる「神の谷ライナー」について
は現在の「赤道」歩道に沿って建設できるかどうかが検討されており、想定ルート図と建設予想図が載っていました。昭和50年といえ
ば、この名谷団地とあわせてポートアイランドも造成中で、ポートライナーの建設が決まろうとしている時期でした。 自動車の渋滞・
騒音の問題が大きくなっていた時期でもあり、この団地でも新交通が有用ではないかと検討対象になったのでしょう。
滝が谷公園ニュース…第16号 2005年6月12日
美しくし隊恒例のグラウンドへの芝生貼りを5月28日に行いました。今年も西部建設事務所より150m2の芝生を提供頂き、1丁目より
飛び入り参加のご家族を含め9名で約3時間、初夏の日差しを浴びながら気持ちの良い汗をかきました。予定では6月いっぱい養生囲
いを設けますので、グラウンドご利用の皆様にはしばしご不便をおかけしますが、ご理解をお願いいたします。
グラウンドの約5分の1が芝生に
2001年5月以来、毎年150m2ずつ貼り増し、今年で合計750m2を芝生化しました。グラウンドの広さは
約4000m2ですので、5分の1が芝生化されたことになります。 芝生化により降雨による土の流失が減った効果がある他、サッカーや
野球など芝生の上で気持ちよくプレーされている方が増えています。一方、人に踏まれることによる芝生の枯れ・雑草化も一部で進
んでおり、数年後には貼り替えなどが必要となることも予想されます。
6月-8月の活動予定 (毎回16時-18時)
6月 : 5日、19日 ~ 草刈り等
7月 : 3日、17日 ~ 草刈り、水やり等
8月 : 7日、21日 ~ 水やり等
どなたでもご参加下さい。お待ちしています。
滝が谷公園ニュース…第15号 2005年4月8日
ツツジの植樹
美しくし隊では、例年4月はじめに園内各所へ植樹を行っていますが、今年は中央植込み部に「オオムラサキツツジ」30本を植えました。
滝が谷公園では西半分につつじなどの開花低木が多く植えられていますが、一部が枯れたりして春の華やぎが薄れつつあったため、
今回はこれらを補強する形で植えました。
滑り台が新しくなる
公園中央の砂場にあった滑り台が3月に新しいものに代わりました。これまでの鉄製で高さも5m近くあった「スリル滑り台」から、
プラスチック製で高さが2m程度の「カラフル安全滑り台」となりました。これに合わせて、壁の周辺に安全柵も設けられ、小さな
子供さんもより安心して楽しめる広場となりました。
美しくし隊と神の谷小学校の児童が3年前に製作した「壁絵」とも不思議にマッチしています。
4月-6月の活動予定 (毎回16時-18時)
4月 : 3日、17日 ~ 落葉拾い、側溝さらい等
5月 : 1日、15日 ~ 草刈り等29日 グラウンド芝生貼り(予定)
6月 : 5日、19日 ~ 草刈り等どなたでもご参加下さい。お待ちしています。
連載:「滝ケ谷」のルーツを探る
5 各地の「滝谷公園」「滝谷」あるいは「滝ヶ谷」と名の付く公園が、各地にどの位あるのかネット等で調べてみたところ、
次のようなものが見つかりました。
(1) 岡山県久米郡中央町 「滝谷公園および滝谷池
(2) 大阪府富田林市 滝谷(たきだに)公園および滝谷不動
(3) 横浜市都筑区 滝ヶ谷(たきがやと)公園
(4) 静岡県藤枝市 滝ヶ谷公園
(5) 神戸市長田区 滝谷公園 岡山と富田林の「滝谷公園」はいずれも地域では
名高い桜の名所のようで、ホームページで見るだけでもため息が出るような美しい桜景色が楽しめました。横浜、藤枝、そして長田の
「滝が谷(滝谷)公園」は、ニュータウン造成にともなって作られたもので、我らが滝が谷公園と同じく地域の憩いの場となっているようです。
長田の「滝谷公園」は、神の谷より車で僅か10分の神鉄鵯越駅近くにありますが、街の歴史は神の谷より10年ほど先輩です。ここにも昔滝
があったのかどうかについてはこれから調べてみるつもりです。今年も芝生植えを行います。例年どおり、今年も5月末頃にグラウンドへの
芝生貼りを予定しています。日時が決まりましたら改めて告知しますので、みなさまのご参加をお待ちしています。
桜の見頃は4月10日頃
昨年と同じく3月末からの寒の戻りで、開花が遅れていましたが、4月6日より滝が谷公園内の桜も咲き始めました。
4月9-10日の週末が見頃のようです。
滝が谷公園ニュース…第14号 2004年11月23日
台風数知れず・・・
この夏は台風日本上陸が10回以上と記録的でしたが、神戸には5回(それ以上?)上陸、滝が谷公園でも倒木が10本近く発生しました。
特に9月7日上陸の台風18号は、雨が少なかった反面、塩分を含んだ強風で園内の樹木の葉を弱らせ、吹き飛ばし、猛暑効果で美しく
なるのではと期待されていた紅葉の楽しみを奪っていきました。9月7日の夜は、弥栄台の高圧鉄塔が塩分で漏電したせいかキラキラ
輝いており、異様な光景でした。
堆肥 Made in 滝が谷公園
美しくし隊では、毎年冬に落葉を手作りの堆肥ために集積し、翌年以
降に堆肥として循環使用しています。今年は猛暑であったため、
堆肥も黒々と良く熟成しており、柿の木などへの施肥に利用しまし
た。堆肥は、8の字歩道交差点付近の木製堆肥ための横に積み
上げています。家庭菜園などへご利用希望の方はご自由にお取り下さい。
12月-2月の活動予定 (毎回15時-17時)
12月 : 5日、19日 ~ 落葉拾い、側溝さらい等
1月 : 9日、23日 ~ 落葉拾い等
2月 : 6日、20日 ~ 落葉拾い等 どなたでもご参加下さい。お待ちしています。
連載:「滝ケ谷」のルーツを探る
5 大歳神社の秋祭り奥畑地区の大歳神社で、名谷ニュータウン造成前の「山の神」8体が今も大切に祀られていることはニュース11号
で触れましたが、この大歳神社では古式ゆかしい秋祭りが毎年10月10日頃に行われています。この秋祭りは、宵宮と本宮の2日間に
わたる本格的なもので、獅子舞、天狗とひょっとこの踊り等が数時間にわたって披露されます。ニュータウン造成前は、神の谷地区
を含めた広い農地での収穫を祝う祭りであったのでしょうが、農地が大幅に縮小された今でも、地域の方の大変なご努力により、祭
りの伝統・作法が受け継がれていることに尊敬の念を覚えます。本当は今年のお祭りの直前にニュースを発行し、皆さんにお知らせ
したかったのですが、発行が遅れてしまい申訳ありません。 同神社では、大晦日から正月にかけて年越酒が振舞わますので、みなさ
ん是非、神の谷から徒歩10分の大歳神社にお出かけ下さい。