Archive for the ‘滝が谷公園ニュース/バックナンバー/31号〜40号’ Category
滝が谷公園ニュース…第34号 2009年1月31日
滝が谷公園の自然:百舌鳥(モズ)の早生贄(ハヤニエ)
カリオンの東側に植えた梅の木の手入れをしていたら、トカゲの死骸が枝に吊されているのを見つけました。 これは「モズの
はやにえ」と言われ、鋭いくちばしを持った小形の猛禽であるモズが、仕留めた獲物を冬になる前に木の枝に串刺しにしておく
習性によるものです。なぜこのような習性があるかについては諸説あるようですが、モズは足が発達していないので獲物を食べ
るためには枝に串刺しとする必要がある、冬になる前にできるだけ多くの獲物を得ようとする という説がもっとも納得できる
ように思われます。グロテスクですがこれも自然の営み。1月末現在、まだウメの枝に残っていますので、一度ご覧になって下
さい。
落ち葉から堆肥へ
今年の冬も公園内の歩道脇や側溝にたまった落ち葉をせっせと落ち葉槽に運ぶ作業を行っています。 写真(上)は昨年集めた
落ち葉が一年で黒々とした堆肥に変わったことをよく表しています。 この堆肥は園内のサクラなどの施肥に利用しています。
団地や小さな公園では掃き集めた落ち葉を指定ビニール袋に入れて捨てますが、広大な滝が谷公園では落ち葉の量がふろおけ2
0杯分ぐらいになるのでビニール袋詰めはやってられない、資源の再利用にもなるということで10年前から堆肥リサイクルを行
っています。
メタセコイヤの剪定
公園の北東端にあるメタセコイヤ木立は2008年わがまちのシンボル樹にも選ばれましたが、樹高が15m近くあるため一部の木は
北側の隣接住戸にとって日照障害となっていました。このため西部建設事務所にお願いして、少し強目の剪定を行って頂きまし
た。公園の樹木はなるべく自然のまま育てながら、時に防犯や日照、景観の観点から手入れを行うことも必要となります。常駐
管理者がいない都市公園では、いつどのような手入れを行うかは周辺住民の意見や知恵に負うところが大きいと言えます。
美しくし隊ではそのような意見、知恵の蓄積に今後も注力していきたいと思います。
アンケートご協力ありがとうございました
ニュース31号で触れた「サクラを覆うウバメガシを刈り込む構想」について写真のような立て看板書き込みアンケートを12月
に行いました。初めての試みでしたが、2週間余りの間に書き込み欄を埋め尽くす30件のご意見を頂くことができました。
ありがとうございました。
結果は「サクラを活かすためならウバメガシを刈り込むのもよいか」「自然のままがよい。刈り込みは不要」という意見がほぼ
半々でした。今後このご意見を参考に西部建設事務所とどのような手入れが適当か検討していきます。
公園中央にある木製花壇では今レンゲの種をまいています。春に花が咲くのを心待ちにしています。
2月~4月の活動予定日
(毎月第1・3日曜)2月7日・21日、 3月7日・21日 4月4日・18日(各15時~17時)
どなたでもご参加下さい。お待ちしています。
滝が谷公園を美しくし隊は,次の地域団体にご協力頂いております
~ ガーデンハウス名谷第2団地管理組合,名谷コープタウン団地管理組合,神の谷児童館 ~
滝が谷公園ニュース…第33号 2009年10月26日
密生スギを間伐しました
雨も日照も少なかった夏、滝が谷公園の東南端に約65本のスギが文字通り林立しています。これは隣接するガーデンハウス名谷
第二住宅の目隠しとして公園が造成された約30年前に植えられたものです。現在では樹高がほぼ二階建てに達し、目隠しの役目
は確かに果たしているのですが、樹間があまりに狭いため個々の木が競って十分に太くならず景観上見苦しくなってきました。
また近年はスギは花粉症の原因とも言われています。今年の夏は酷暑でも冷夏でもありませんでしたが、天気記録をふりかえる
と雨と日照の両方が少ない記録的な年でありました。 雨については7月21日から9月12日まで夕立を除いた降雨はなく、地下鉄か
ら見える「滝が谷の池」も9月には完全に干上がっていました。 このように雨が少ない夏ではサクラやハナミズキなど乾燥に弱
い木が8月末にも葉を落とすことがありますが、美しくし隊では、このスギ木立のあり方について隣接する住宅へ6年前にアンケ
ートを実施。スギを大幅に間引きし、代わりにモミジなどを植えて欲しいという要望が大半であったため、この9月に約10本の
スギを間伐いたしました。今後来年の春にかけて、隣接する住宅のご意見を再度お聞きして代わりに植える木を選びたいと思い
ます。また、間伐で取れたスギ材も何らかの形で再利用したいと思っています。
雨も日照も少なかった夏
今年は日照も少なかったせいか、サクラなどの早期落葉は最小限にとどまりました。雑草の伸びも少雨の割には盛んで、お盆に
はメンバー総出で草刈りを行いました。この少雨、低日照の夏を乗り切った雑草たちも、10月初めには市委託業者による作業で
きれいに刈り取られました。
須磨自然環境サミット
須磨区の森、川、海 三様の自然を守りながらまちづくりに活かそうとする取り組みが今春より区役所まちづくり課の呼びかけで
始まっています。この記念イベント「須磨自然環境サミット」が9月20日(日)区内15の自然環境団体と約100名の聴衆を集めて、
すまいるプラザ大黒(旧大黒小学校)で開かれました。 サミットでは昆虫研究の人と自然の博物館 八木先生の楽しいお話に続いて、
当隊を含む区内6つの団体がそれぞれの地域での自然保全活動紹介をパワーポイントにより10分づつ行いました。 全国的にも有名
な奥須磨公園トンボの会、須磨海岸美化協議会に混じって、ニュータウン内の大規模公園を住民自ら手入れするという当隊の活動
をアピールすることができました。 発表資料は下記ホームページに掲載しています。
滝が谷公園の自然:萩
細い枝に小さな蝶形の花をたくさんつけて咲き乱れる萩は優美で、日本人好みの花といわれています。花の後は、冴えた黄色一色
に紅葉します。滝が谷公園には、ヤマハギ(山萩)、キハギ(木萩)、ケハギ(毛萩)、マルバハギ(丸葉萩)、シセンハギ(四川萩)が植え
られています。ヤマハギは、公園の中でもっとも多くみられ、花序の柄が長く、明るい紅紫色の花が葉より抜き出て咲きます。
キハギは枝が木質化し、淡黄白色の花に上部の花弁(旗弁)中央と翼弁の紫紅色が目立ちます。ケハギは茎や葉に毛が生え、葉は楕
円形、自生種の中では最も大きな花をつけます。ケハギから作り出されたミヤギノハギは、花が細長く葉先が尖り枝がよく枝垂れ
ます。葉が丸いマルバハギは、花序が葉より短いので花が密集して咲きます。ハナヌスビトハギの別名を持つシセンハギは、日本
の萩とは花も葉も異なり、淡紅紫色の花を春にも咲かせます。花期の長いシセンハギ、6月と9月に咲くケハギ、花期が遅く10月ま
で咲くマルバハギなど、咲く時期に違いがありますので長期間萩を観賞することができます。
11月~1月の活動予定日
(毎月第1・3日曜) 11月1日・15日、 12月6日・20日 1月10日・24日 (各15時~17時)
どなたでもご参加下さい。お待ちしています。
滝が谷公園を美しくし隊は,次の地域団体にご協力頂いております。
~ ガーデンハウス名谷第2団地管理組合,名谷コープタウン団地管理組合、神の谷児童館 ~
滝が谷公園ニュース…第32号 2009年7月12日
芝生はり9年目
毎年恒例の芝生はりを、今年も6月6日に行いました。今年は児童館の子供さんに加え、地域から飛び入り参加された方もあり、
例年にまして賑やかな作業となりました。 9年間で貼った芝生の面積は約1500平方メートル。グラウンドのおよそ半分が芝生
になりました。今年も西部建設事務所が、芝生の手配と土の掘り起こしを引き受けて下さいました。この場を借りて御礼申し
上げます。
神戸市広報TVに登場 !
6月6日の芝生はりの模様が、ケーブルTVの市広報番組「神戸このまち熱っつあつ!!」の取材を受け、現在放映されています。
「身近な自然をフィールドに!」というテーマで、美しくし隊の日頃の活動が紹介されるとともに、滝が谷公園の魅力を存分に
感じられる番組に仕上がっています。是非、ご覧下さい (放映期間は7月31日まで)
チャンネル : 5ch(アナログ) または 11ch(デジタル)放映時間: 平日9:00~9:15 土日15:00~15:15
3年ぶりに自然教室を開催
今年は芝生はりに児童館の小学生が多数参加してくれたので、3年ぶりに自然教室を開きました。「教室」といっても、公園の
樹木マップを片手に、目立つ樹木の特徴や、落ち葉が堆肥に変わった様子を約1時間で紹介する簡単なものですが、子どもさん
たちは身近な公園の意外な一面を発見したのかとても目を輝かせていました。
自然教室で使用した「公園の樹木マップ(A4サイズ)」はご希望の方にお配りします。下記代表までご一報下さい。
「須磨FRSネット」に参加
須磨区は森(Forest)、川(River)、海(Sea)に恵まれ、自然を愛しむ団体が数多く活動しています。こうした各自然愛護団体が相互
に連携していくことを目的として 須磨FRSネット が区役所まちづくり課を窓口として発足しました。 このネットワークを中心に、
夏から秋にかけて自然をテーマにしたイベントが区内各所で開かれますが、美しくし隊も次のイベントを開催いたします。
参加希望の方は、下記代表までお申し込み下さい。
「ナゼナニ? 滝が谷公園 ~身近な公園にもこんな自然と歴史が」
日時 : 8月1日(土) 10:00~12:00 参加費 : 無料
7月~9月の活動予定日
(毎月第1・3日曜) 7月5日・19日 8月2日・16日 9月6日・20日(各16時~18時) どなたでもご参加下さい。お待ちしています。
滝が谷公園を美しくし隊は,次の地域団体にご協力頂いております
~ ガーデンハウス名谷第2団地管理組合,名谷コープタウン団地管理組合,神の谷児童館 ~
滝が谷公園ニュース…第31号 2009年4月12日
わがまちのシンボル樹
「花みどり市民ネットワーク」が昨年市内全域から、地域のシンボルになっている樹を募集しました。美しくし隊からは公園の東北端
にあるメタセコイヤ並木とカリオンのそばにあるケヤキを応募したところ、めでたくどちらも採択され、他の全144本の樹木とともに
下記のホームページに掲載されています。http://www.warp.or.jp/~87midori/symboltree.htm
これらの樹木については、市民の財産としてこれまで以上に大切に育てていきたいと思います。
サクラ vs ウバメガシ
小学校側から公園に入ってすぐ南にサクラ並木がありますが、隣のウバメガシに押されて枝振りがあまり良くない木が10本ほどありま
す。樹木医さんに指摘され初めて気付きました。サクラを弱らせているとはいえ、ウバメガシも立派な樹木なので、うまく折り合いを
付ける方法を、木に詳しいメンバーが考えてイラストにしてくれました。 ウバメガシは萌芽力が強く低木として育てることもできるの
で、今の高さを思い切って1/3位まで剪定してみては?というものです。こうすると、今は日陰になっているサクラの枝振り復活を期待
できそうです。ただ、このような大胆な剪定は経験がなく、剪定直後は公園利用者が驚かれてしまうこともあります。 今年はこの案を
地域のみなさんや西部建設事務所と一緒に検討していきたいと考えています。
滝が谷公園の自然 ~ 日本タンポポ
在来種のタンポポが、ニュータウンにある滝が谷公園に生育しています。開発されたところでは、西洋タンポポばかりという状態です
から、都市にいながら在来種のタンポポを目にすることができる貴重な公園です。西洋タンポポは、欧州原産で、明治時代に、洋菜の
ひとつとして北海道に導入され、野生化したものです。(欧州では、葉はサラダ、根はコーヒーの代用とされた。)
西洋タンポポは、適応環境が広く、季節を問わずに発芽し、3ヶ月後にはつぼみをつけ、ほぼ一年中を通して花を咲かせます。昆虫が
花粉を運ばなくても種ができます(単為生殖)。 一方、在来種のタンポポは、湿り気のある肥沃な土地に育ち、花期は3月から5月まで、
受粉により種を結ぶので群生している必要があります。地面に落ちても種は休眠し、芽を出すのは秋です。冬を越して迎えた春には、
葉があるだけでつぼみをつけず、花が咲くのは、一年後の春になります。時間がかかる上に、開発された環境には適応せず、芽を出す
こともできない。これでは、西洋タンポポには、太刀打ちできません。繁殖力の強さから、田園地帯にも西洋タンポポが広がってお
り、日本タンポポが消えてしまわないように祈るばかりです。西洋タンポポと日本タンポポの見分け方は、頭花を支える外総苞片の形
です。“反り返る”のが西洋タンポポ、“反り返らない”のが日本タンポポです。タンポポに出会ったら、観察してみてください。
4月~6月の活動予定日
(毎月第1・3日曜) 4月5・19日 5月3日・17日 6月7日・21日(各16時~18時) どなたでもご参加下さい。お待ちしています。
5月30日(土)は恒例の「芝生はり」(予定)こちらもどうぞご参加下さい。
滝が谷公園を美しくし隊は,次の地域団体にご協力頂いております
~ ガーデンハウス名谷第2団地管理組合、名谷コープタウン団地管理組合,神の谷児童館 ~